REVIEW「超戦」vol.1 | 「超戦」の扉を開く決意の開幕戦 | 開幕戦 vs きんでんトリニティーブリッツ
シリーズでお届けするREVIEW「超戦」。
初回は「2019-20 V.LEAGUE DIVISION2 MEN」開幕戦、11月2日(土)に旭川市で行われた「きんでんトリニティーブリッツ戦」の戦評です。ピックアップ動画は記事の最後にご紹介します!
ヴォレアス北海道 | 3 | 26 – 24 25 – 21 25 – 23 |
0 | きんでんトリニティーブリッツ |
開幕試合ということもあり、両チームともに動きやプレーの精度に硬さが見られ、攻守ともに安定しないまま、第1セットはデュースにもつれこむなど、どのセットも追いつ追われつの緊迫した試合展開となった。最終的には、サーブ&ブロック、バックアタック力で上回ったヴォレアス北海道がセットカウント3-0のストレートできんでんトリニティーブリッツに勝利した。
きんでんは、セッター毛利の巧みなセットワークによる多彩な攻撃を展開し、ゲームを支配しようと先手を打つゲーム展開が続いた。対するヴォレアスは、セッターとアタッカーの呼吸が合わず攻撃力を十分に発揮することができない展開が多く見られたが、第1、第3セットではリザーブセッターの山口を投入。OP古田にセット(トス)を集めるなどして劣勢の流れを変える活躍をした。特に第3セットは立ち上がり序盤、きんでんが5連続得点を重ね、ヴォレアスは終盤までこの得点差を詰められない展開が続いたが、古田のサービスエースやバックアタックなどでブレイクや連続得点を稼ぎ終盤での逆転に成功した。
この試合での注目点は、両チームともに積極果敢なサーブを打ち続けた点にある。両チームを通じてサーブミス本数が非常に多いのもその表れであるが、観る側はこれをネガティブにとらえるべきではない。
結果、もつれた試合展開を優勢に導いたのは、ヴォレアスのサービスエースと、サーブで相手の攻撃を弱めブロック力を発揮させることによって苦しいゲーム展開の中でブレイク(※1)であり、これらがゲームの悪い流れを好転させたことがよくわかる試合となった。ヴォレアスのバックアタックの得点力もこの試合の勝因としては大きく、その差が勝敗を分けた試合でもあった。
バレーボールでは、初心者段階を除いて一般的には、レセプション側のチームが得点する確率の方が高いため、サーブ側のチームが得点することを「ブレイク」と呼ぶ。またブレイク時は、その直前のサイドアウトによる得点に続き、連続して得点をすることにもなる。ラリーポイント制の試合においては、ブレイクを獲ることが試合展開を有利に進める重要な鍵となる。
今回は古田選手のサービスエースをご覧ください!第1セット、20 – 22でヴォレアス劣勢のなか、逆転劇の始まりとなった重要なプレーです!