REVIEW「超戦」vol.4 | 北の大地で生まれ育った戦士たちの鮮やかな逆転勝利 | 第四戦 vs ヴィアティン三重
シリーズでお届けするREVIEW「超戦」。
今回は「2019-20 V.LEAGUE DIVISION2 MEN」第四戦、11月17日(日)に三重県で行われた「ヴィアティン三重戦」の戦評です。ピックアップ動画も記事の最後にご紹介します!
ヴォレアス北海道 | 3 | 20 – 25 25 – 18 25 – 21 25 – 20 |
1 | ヴィアティン三重 |
アウェーでの第二戦。ヴォレアス北海道は、持ち味である攻撃性の高いサーブによって相手を次第に崩すことで自チームのブロック効果を高めつつ、破壊力際立つ古田のスパイクなどで得点を重ね、セットカウント3-1でヴィアンティン三重に勝利した。
ヴィアンティン三重は、ミスが少ない高いディフェンス力による粘りのあるバレーを展開しつつ、北田を中心としたパワフルなスパイクと、ミドルブロッカーからの高い打点のクイック攻撃で、ヴォレアス北海道から第1セットを先取した。
さらにこの試合ではアウトサイドヒッターの家近の活躍も光った。家近はレセプション(サーブレシーブ)を行う場面が多く、守備の一員でありながらも積極的にアウトサイドからのスパイクやパイプ攻撃にも加わり、この日はアタック決定率が82.6%という素晴らしい決定力を見せた。結果、終盤に向かう中で、ヴォレアスのサーブ&ブロックが効果を上げアタックの決定力が上がることで、第2、第3、第4セットを連取し逆転に成功した。
ヴォレアスのブロックは、バンチ・シフト(※1)からのブロックを組織的に行っており、サーブ戦術と相まって三重のクイックやその他の攻撃を封じることに成功した。最終的には三重のディフェンス力をヴォレアスの古田・家近ら北海道出身選手による高いオフェンス力が上回ったことが勝因となった。
コート中央付近に3人のブロッカーが集まる配置のこと。バンチとは「束」の意味。すべての攻撃に対して、できるだけ多くのブロッカーが束となってプレッシャーをかけようとする戦略。中央からのクイックやパイプ攻撃には効果的であるが、同時にサイドからのいわゆる”はやい攻撃”への対応には高い戦術性が求められる。
今回は驚異のアタック決定率を記録した家近選手のアタックから。サーブで崩されたうえに3枚のブロックがついた難しい状態から、見事ブロックアウトに成功した場面です!