REVIEW「超戦」vol.5 | 思いがつまった敵地での戦いを制す | 第五戦 vs つくばユナイテッドSunGAIA
シリーズでお届けするREVIEW「超戦」。
今回は「2019-20 V.LEAGUE DIVISION2 MEN」第五戦、11月23日(土)に茨城県で行われた「つくばユナイテッドSunGAIA戦」の戦評です。ピックアップ動画も記事の最後にご紹介します!
ヴォレアス北海道 | 3 | 25 – 19 25 – 22 25 – 21 |
0 | つくばユナイテッドSunGAIA |
第1、第2セットは、ヴォレアス北海道が攻守にわたりミスの少ない安定したプレーで連取した。第3セットは、出だしからつくばユナイテッドSunGAIAが先行し終盤までもつれる展開となったが、最後はヴォレアスのトータルディフェンス(※1)力の高さが功を奏し、セットカウント3-0のストレートで開幕から負けなしの5連勝を飾った。
つくばは、攻撃型セッター浜崎を起点に、奥村・小針らから繰り出される多彩な攻撃でヴォレアスの組織力に切り込んできた。対するヴォレアスは、ディフェンスではリベロ白石がレセプション(サーブレシーブ)100%、オフェンスでは家近がアタック決定率83.3%をマークするなど、攻守ともに安定した試合運びで相手を寄せ付けない。また数字には表れにくいが試合を重ねるごとに洗練されてきている各選手のプレーも勝利への歯車となっている。組織的で意図の明確なサーブ&ブロック戦術は、ゲームを通して相手にボディブロウのようにダメージを与え、終盤になると、ブロックやブレイクによる得点として眼に見える形となっていった。
この試合は両チーム多くの選手にとって思い入れのある、つくばのホームゲームであった。これまでも切磋琢磨してお互いを高め合ってきた両チームの戦いは、今回ヴォレアスに軍配が上がる形となった。現在のヴォレアスの強さはチームの総合力にある。どの選手もそれぞれの持ち味を発揮し、戦術的には個々のスキルを「超えた」トータル性が求められる戦術へと進化している。これで無傷の5連勝。さらなる連勝を目指した今後の「超戦」に期待したい。
ディフェンス(守備)において、ブロックとフロアディフェンス(ディグ)による組織的な守備のこと。ブロックとフロアディフェンスとの間に、情報や意図が共有されており、別々な判断で行うことなく双方が連携と連動を伴い、状況に応じて組織的な守備機能を維持している状態のことを言う。
今回は第3セット中盤から終盤にかけてサイドアウトの取り合いが続く中、やっとブレイクしたシーンです。佐々木選手が相手選手の位置を見てからティップで得点した技ありポイントです!