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REVIEW「超戦」vol.20 | 大崩れをしない今シーズンのヴォレアスを支える「強さ」とは | 第二十戦 vs 長野GaRons

シリーズでお届けするREVIEW「超戦」。

今回は「2019-20 V.LEAGUE DIVISION2 MEN」第二十戦、2月23日(日)に東京都で行われた「長野GaRons戦」の戦評です。ピックアップ動画も記事の最後にご紹介します!

ヴォレアス北海道 3 25 – 20
25 – 20
18 – 25
25 – 15
1 長野GaRons
今シーズン最終戦が近づき、次週のホームゲームで首位奪還を目指すヴォレアス北海道は、長野GaRonsとの対戦となった。
長野GRは好調ヴォレアスに一矢を報いようと、石坂、鰐川、松橋のアタックなどで積極果敢に攻勢をかけ、緊迫した展開が続いた。特に第3セットでは、長野GRのサーブやアタックによって、ヴォレアスのゲームシステムが徐々に崩れミスを誘い出すことにも成功した。
対するヴォレアスは、第3セットは精彩を欠きセットを落とすも、セッター辰巳が多彩な攻撃を組み立て、戸田・佐々木のOH陣、田城貴之・キサルのMB陣、そしてOPの主砲古田と、状況や場面に応じたセットワークによって、緊迫した試合展開の中でもヴォレアスらしいオフェンス力の高さを発揮した。最後は、戸田のサービスエースや古田のアタックが炸裂して、長野GRを引き離し3-1で勝利した。
シーズン終盤を迎え、改めてヴォレアスの強さを見ていくと、サーブやスパイクなどの破壊力、ブロックの組織力、レセプション(サーブレシーブ)のミスの少なさなど、オン・ザ・ボール(※)での選手のパフォーマンスの高さが目を引く。
しかし忘れてはいけないのが、選手がボール・コンタクトをしていないオフ・ザ・ボール(※)での動きにも、ヴォレアスの強さの要素があるということである。例えば、ラリー中にブロックのスタンバイ位置に戻るスピード、フロアディフェンスの位置取りの正確さ、リベロがアタッカーの助走経路を確保し、アタッカーが複数枚シンクロで攻撃態勢に参加する数的優位に持ち込む動きなど、ボールに触るプレーのパフォーマンスの高さだけではなく、ボールを触っていない場面でも勝利に結びつけようとする戦術的な意図が随所に見られている点に注目してもらいたい。
※1「オン・ザ・ボール」って何?
インプレー(ラリー)中で選手がボール・コンタクトをしている場合(局面)。サーブ、レセプション、セット、アタック、ブロック、ディグなどのプレーを指す。
※2「オフ・ザ・ボール」って何?
インプレー(ラリー)中で選手がボール・コンタクトをしていない場合(局面)。
PICKUP PLAY

今回は古田、佐々木、キサル、戸田による4枚シンクロ攻撃をピックアップしました!