REVIEW「超戦」vol.2 | 台湾の若き彗星、北の大地で躍動 | 第二戦 vs 長野GaRons
シリーズでお届けするREVIEW「超戦」。
今回は「2019-20 V.LEAGUE DIVISION2 MEN」第二戦、11月3日(日)に旭川市で行われた「長野GaRons戦」の戦評です。ピックアップ動画も記事の最後にご紹介します!
ヴォレアス北海道 | 3 | 25 – 20 25 – 22 25 – 21 |
0 | 長野GaRons |
サーブ力とブロック力、そして多彩な攻撃バリエーションで優位に立ったヴォレアスがセットカウント3-0のストレートで長野GaRonsに勝利した。
第1セットはチームの主軸古田が要所を確実に得点にするライトからの迫力十分のバックアタックと、佐々木・家近の前衛からのスパイクに加えてパイプ攻撃(※1)などのオールラウンドなスパイクを中心とした安定の戦いぶりを見せた。
第2セット第3セットは新しいメンバーを投入しての、若さ溢れる思い切りの良いプレーでゲーム展開を押し切った。特に台湾から加入した19歳の張(チャン)は、出場当初は初登場の硬さから精彩を欠いたが、2セット目中盤からはアウトサイドからのスパイクとライトからのバックアタック、そしてサーブと圧巻のパワフルな攻めで相手を圧倒した。
第3セットは、メンバーを大きく入れ替え、セッター辰巳の他、戸田、田城貴之らがそれぞれの持ち味を生かし、チームの総合力を発揮して勝利を掴んだ。対する長野GaRonsは、OH(アウトサイドヒッター)やMB(ミドルブロッカー)のアグレッシブな攻めが特徴的で、特に鰐川のスパイク、サーブ、ブロック等での活躍に対してヴォレアスが防戦を強いられる場面もあったが見事勝利した。
ヴォレアスのバレーボールは、パイプ攻撃やエアースイッチを入れたフェイクセット(※2)による、海外でもよく見られるプレーを随所に見ることができる。今後の試合でもエドHCを中心に構築された世界のバレーボールに通じるプレーやゲーム展開に注目していきたい。
前衛アタッカーのAクイック(早いテンポのスパイク)をおとりとした、センター位置付近からの時間差攻撃的なバックアタックのこと。
後衛の選手がバックアタックの助走とスパイクモーションをとり、スパイクを打つとみせかけて相手ブロックの意表をつき前衛のアタッカーにセット(トス)すること。
今回は佐々木選手のフェイクセットをご覧ください!フランス代表、Earvin N’Gapeth選手を彷彿とさせる圧巻のプレーです!